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北国の窓に一夜のアート

  • ytwa98
  • 2021年1月20日
  • 読了時間: 1分

誰もが窮屈さを抱えたまま、2021年が始まった。暖冬と言われた前年とは違い、朝は布団の中の温もりをいつまでも感じていたい日が続く。久し振りに北国の年始を経験。パジャマの上に綿入れの袢纏をはおり、嫌々ながら布団を出てカーテンを開けようとするが、その手が一瞬止まった。誰もが判るほど、外の吹雪の気配を感じたからだ。しかし、吹雪のシーンをこの目で確かめようと、カーテンの隙間から外を覗く。すると飛び込んできたのは、自然というアーチストが創り出した美だった。窓は一夜のうちにキャンバスと化し、雪と氷が例えようのない幾何学模様を描いていた。起きるのを拒み、外を見ることにどこか恐怖心さえ抱いていたが、何もかもどこかに吹っ飛んだ。2021年最初の一枚、スマホには一夜のアートが収められた。

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