白け世代が色めく社会に物申す
- ytwa98
- 2024年1月20日
- 読了時間: 1分

1984年に社会人になった。初出社当日、同期入社した一人の男性が挨拶で「新人類と呼ばれる我々は…」と切り出した。新人類世代は、その後になって団塊とバブルの間の世代と比較された1950年代から1964年頃生まれまでをそう呼ぶ。栗本慎一郎氏が名付けた「新人類」は、正直言って当時の私には違和感があったことを思い出す。そもそも人類に新しいも古いもあるのかというのが持論で、同期の彼が発した第一声にも違和感を覚えたのだろう。思い出させたのは2024年早々、「かつての新人類、全て還暦」という見出しの新聞記事。食い入るように読むと納得できる部分ばかりだったのが嬉しいやら悔しいやら。そう言えば「白け世代」とも揶揄された新人類を慰めるように、「シラケ鳥 飛んで行く〜」が流行った。歌詞の続きは「みじめ、みじめ〜」。心が参ったと書いて「惨め」で、世の中に白けてしまえば自分の心も参ってしまうと言われていたような気がする。「白ける」が死語とされている今、かつての新人類世代にとって白けるとは反対の「色めく」世の中とは何なのかと問いたくなる。
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